【巻観光協会 会員ファイル③ かさぶらん花】

長い冬がようやく明け、心踊る春の到来。

角田山には今年も見事な山野草が咲き始め、行楽にお花見に、あたりには色々なワクワクがあふれる時期ですが、

今回は巻のまちの中で楽しめる、夜だけの少し”通”な時間の過ごせる場所をご紹介いたします。

今回ご紹介するのは巻の市場通り(中江通り)にある「スナック・かさぶらん花」さん。

昨今は若い世代の方たちにも小さなブームがきているというスナック。

SNSのサービス普及などによってコミュニケーション方法にも様々なかたちがありますが、スナックはリアルなコミュケーションの場。古くから受け継がれる文化と、スナックならではのリアルな心の通いがあります。

コロナ禍を経てよりその価値に魅せられる方も多いのではないでしょうか。

そんなスナックについて、このお店の常連でもある観光協会会員メンバーが、店主の菊地志津子さんに伺いました。

「かさぶらん花さんの創業は?また、どんな思いからお店を始められたのですか?」

今から13年前、2010年に開店しました。

前職でずっと営業の仕事をしていたので、私の今までの人生のスキルを活かせる仕事がしたいと思って。だからこのお店は私の人生の集大成。

「【かさぶらん花】という店名の由来は?」

実は、開店の手続きの際にいよいよ保健所への届け出をしなければならないタイミングがきて、店名の決定が迫られたんだけど、いい名前が思い浮かばなくて、どうしようって。

本当は小洒落た店名にしたくて、和英辞典を引っ張り出したりしたんだけど全然思い浮かばなくて。じゃあ好きなものの名前にしようってことで、カサブランカの花が好きだから、カサブランカにしたの。

でもカタカナって硬い感じがしたから、ひらがなと漢字を織り交ぜて「かさぶらん花」にしました。

「そういえば、いつもお店にカサブランカのお花が飾ってありましたね」

そう。ずっと絶やさずにカサブランカのお花を飾り続けてきたんだけど、コロナ禍での節約が必要になって、今はお花をお休みしていて、でもこの時期を乗り越えて、いつかお花も復活します!

「”つきだし”がいつも本当に美味しいです。こだわりを教えてください。」

コロナ禍以降はどうしてもお客様に波があるから、手づくりのお料理は以前みたくお出しできないことも多いのですが、基本は一皿はさっぱり、もう一皿はこってり、最後のもう一皿はチョコレートなどを。お客さんの様子を見てお腹が空いてそうだなって思ったらピザなどを焼くこともあるし、お正月だったらお餅をあんことともに出したり、お客さんそれぞれ、お酒に合うものをお出ししています。

料理に関しては、使う食材は有機のものだったり国産を選んで使うようにしていて、お酒に関しては今ジャパニーズウイスキーの路線でこだわっていて、ワインは高いものではなくても賞に入っているものや、少し珍しいものを探していつも色々とご用意しています。

「ママの18番を教えてください。」

やっぱり、おしゃべり!とにかく誰もが楽しい気持ちで、ほっこりしてお家へ帰ってもらいたいです。

「コロナ禍を経て新たな時代が来ようとしていますが、お気持ちをお聞かせください。」

これから一層まちのみんなで多方面で一緒に頑張りたいね。少し疲れたらお店で一杯飲んでまた元気になってほしいし、力になれれば力になりたいし、逆に皆さんの元気な力が私もほしい。それは一方的に元気をあげてもダメで、お互いの元気を交わらせていって、何か渦を巻き起こしていかなければね。そんな風になってほしいよね。

「お仕事の気分転換やリフレッシュ方法を教えてください」

漢字パズルをすること。四文字熟語の穴埋めとかを夢中になってやっています。パズルを埋めていると日本語って多くの言葉や表現があって難しいんだけど、本当に素晴らしいって改めて思ったりもしますよね。

「これからチャレンジしてみたいことはありますか?」

初心に帰ること。初心の気持ちに戻ってお客さんと向きあっていきたい。

13年前の開店の時、背水の陣の覚悟でお店を始めて今日まで無我夢中でやってきたけど、そんな初心の気持ちも毎日毎日の積み重ねでどうしてもふと忘れることもあったりして。

この不景気のコロナ禍ではそこを見つめ直すこと。それに尽きるね。

「最後に、スナックとはどんな場所?」

やっぱりスナックは出会いの場、社交の場だよね。

お客さん同士で知り合えたり、お話を交わしたりするきっかけが生まれる場だし、とにかくゆったりゆっくりして、心を溶かしてくつろいでいってほしい。

また、今までスナックに来られたことのない方も、ぜひ気楽に足を運んでみていただきたいです。

インタビュー : かさぶらん花 菊地志津子 氏

(インタビュアー 渡辺)

スナック【かさぶらん花】

〒953-0041 新潟県新潟市 西蒲区巻甲3770

巻駅出口から徒歩約3分

電話 0256-72-0305

※詳しくはお店までお問い合わせください。