巻観光協会-会員ファイル④越王太鼓

毎年6月は、新潟で一番早く行われる夏祭り、「まき夏まつり」が開催されます。
3日間の初日夜、オープニングを務めるのが、地元巻・にしかんを中心に活動する太鼓集団「越王太鼓(こしわだいこ)」

1990年(平成2年)に国のふるさと創成事業の一環として、太鼓を購入。名称は一般公募により「越王太鼓」と命名しました。
海外は1994年(平成6年)に南米ペルー・リマ市のリマ祭に出演、2006年(平成18年)11月と2007年(平成19年)3月に台湾・台北市の新潟物産展に出演した他、地元まき夏祭りをはじめ、毎年3,000人を動員する新宿歌舞伎町フェスタに出演するなど県内外で活動しています。2022(令和4年)年夏には、毎年新潟県佐渡市にて開催される「アース・セレブレーション」にて、越王太鼓のルーツともいえる世界的太鼓集団「鼓童」と共演を果たしました。

今回は、毎週2回(月・木夜7時~)巻文化会館で行われている越王太鼓の練習にお邪魔して、演者・叩き手の皆さんから色々とお話を伺ってきました。

祭本番が近づき、皆さん集中して真剣に練習に取り組んでいる中お邪魔させてもらいましたが、そんな中でも、皆さん笑顔で快く対応してくださいました。どうもありがとうございます。

この前編では、2023まき夏祭りまつりポスターのセンターにも登場してもらった三名の奏者にお話を伺っています。

トップバッターは、地元巻出身、キャリア35年大ベテランの<山添正文>さん。


山添さんは、今や世界的に有名になった佐渡の太鼓集団「鼓童」で修業し、越王太鼓立ち上げから長く一緒に活動を続けているベテランの本間さん、鶴巻さん、串田さんらとともにずっとチームを支えてきた立役者。

- 山添さんを中心として長く「越王太鼓」というチームを続けてこられて、大変だったことや、ここまでチーム活動を長く続けてこられた秘訣などあれば教えていただけますか?

「そうだね、やっぱり昔は練習場所がなかなか確保できないことが辛かったね。今はこんな良い環境で毎週練習が出来るようになってとっても有難いよね。若い頃佐渡へ渡って鼓童の練習に参加して、地元に越王太鼓を立ち上げてからずっと「鼓童」のような太鼓チームを作り育てたいという思いでやってきたんだけど、初期の仲間に加えてやる気のある若いメンバーも増えてきて、やっぱり皆と一緒に大好きな和太鼓を”楽しく”演奏できていることが嬉しいし、それが長く続いている理由かな」

メンバーがステージで練習をしている姿を微笑ましく眺めながらそう語る山添さん。

ステージ上ではメンバーさんたちが曲合わせに真剣に取り組んでいますが(お邪魔とは思いつつも)

許可を得て引き続き皆さんにお話を伺いました。

まずは越王太鼓若手リーダー的な存在、<石川拓道>さん。


長身で、細マッチョなイケメンです。

-石川さんはお祭りやイベント会場での演奏でとても目立っていて、何よりいつも本当に楽しそうに演奏されている姿が印象的です。そんな石川さんにとって「太鼓」はどんな存在ですか?

「はい、越王太鼓は7年前から参加していますが、今の自分の人生にとって、もう無くてはならない存在です。もうみんなで演奏するのが楽しくて。仕事が終ってからみんな練習に集まるんですが、遅くまで練習しても全然疲れを感じないですよ。」

- 数年前、若い方にどんどん参加して欲しいのでHP等に掲載するなどでメンバー募集を手伝ってほしい、と観光協会に来られましたよね。

「はい、あれから5年以上がたち、現在はベテランから若手まで20名ほどで活動しています。もっともっとたくさんの人に太鼓の楽しさを知って欲しいし、新しいメンバーは常に募集していますので、ぜひ練習を見に来てくれたらうれしいですね。未経験者大歓迎です!」

と、汗びっしょりで明るく、熱く語る石川さん。

続いて、赤い着物で舞い踊る姿がまるで「鼓童」創設メンバーで舞踏家・小島千絵子さんの舞台を彷彿とさせる、

演者でもあり奏者でもある<浅野みどり>さん。

「和太鼓歴は20年近いんですが、6年前に石川君たちが「鼓童塾」に参加した時に、私も鼓童の演奏や小島千絵子さんのパフォーマンスに影響を受けて、すごく感動して。それから千絵子さんのWSに参加して、以来、千絵子さんの元、お稽古をしているんです。」

- 佐渡で開催されている鼓童主催の一大イベント「アース・セレブレーション」にも参加されましたよね。いかがでしたか?

「もう、尊敬する鼓童の皆さんと同じステージに立てるなんて、と感激しましたし、本当に素晴らしい経験をさせてもらいました!プロの姿勢を真近で見ることが出来てとても勉強にもなりました。」

◆アース・セレブレーション2022

https://www.earthcelebration.jp/

アース・セレブレーション2022での越王太鼓

- これからの越王太鼓について、こんなふうになっていったらいいな、という展望があったら聞かせていただけますか?

「若い人たちにどんどん参加してもらいたいのは勿論。太鼓以外の演出をもっと工夫していきたいですね。踊り+αというか、新しい感覚の表現をもっと取り入れていけたら。それに、オリジナル曲も製作していきたい。既存の有名曲など10~15曲ほどをよく演奏しているんですけど、越王太鼓だけのオリジナル曲はやっぱりあったら良いな!と思っています。

そして、今後もチームを楽しく盛り上げていきたいというのは変わらず思っています!」

- これからの越王太鼓が楽しみですね!最後に、浅野さんにとっての和太鼓、越王太鼓とは?

「和太鼓、そして踊りは私という存在を表現できるもの。そして、自分を思いっきり出せる場所…それが越王太鼓です!」

- お三方、どうもありがとうございました。

他のメンバーの皆さんにも沢山お話を伺えたので、

続きは後編にて!

(つづく)

(インタビュアー:小林)